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都市計画法 第一章 総則 第二章 都市計画 第一節 都市計画の内容

第一条〜第十四条

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都市計画法
第一章 総則
第二章 都市計画
第一節 都市計画の内容

 

 

 第一章 総則

 

第一条(目的)


(目的)
第一条 この法律は、都市計画の内容及びその決定手続、都市計画制限、都市計画事業その他都市計画に関し必要な事項を定めることにより、都市の健全な発展と秩序ある整備を図り、もつて国土の均衡ある発展と公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。

 

第二条(都市計画の基本理念)

 

(都市計画の基本理念)
第二条 都市計画は、農林漁業との健全な調和を図りつつ、健康で文化的な都市生活及び機能的な都市活動を確保すべきこと並びにこのためには適正な制限のもとに土地の合理的な利用が図られるべきことを基本理念として定めるものとする。

 

第三条(国、地方公共団体及び住民の責務)


(国、地方公共団体及び住民の責務)
第三条 国及び地方公共団体は、都市の整備、開発その他都市計画の適切な遂行に努めなければならない。


2 都市の住民は、国及び地方公共団体がこの法律の目的を達成するため行なう措置に協力し、良好な都市環境の形成に努めなければならない。


3 国及び地方公共団体は、都市の住民に対し、都市計画に関する知識の普及及び情報の提供に努めなければならない。

 

第四条(定義)


(定義)
第四条 この法律において「都市計画」とは、都市の健全な発展と秩序ある整備を図るための土地利用、都市施設の整備及び市街地開発事業に関する計画で、次章の規定に従い定められたものをいう。


2 この法律において「都市計画区域」とは次条の規定により指定された区域を、「準都市計画区域」とは第五条の二の規定により指定された区域をいう。


3 この法律において「地域地区」とは、第八条第一項各号に掲げる地域、地区又は街区をいう。


4 この法律において「促進区域」とは、第十条の二第一項各号に掲げる区域をいう。


5 この法律において「都市施設」とは、都市計画において定められるべき第十一条第一項各号に掲げる施設をいう。


6 この法律において「都市計画施設」とは、都市計画において定められた第十一条第一項各号に掲げる施設をいう。


7 この法律において「市街地開発事業」とは、第十二条第一項各号に掲げる事業をいう。


8 この法律において「市街地開発事業等予定区域」とは、第十二条の二第一項各号に掲げる予定区域をいう。


9 この法律において「地区計画等」とは、第十二条の四第一項各号に掲げる計画をいう。


10 この法律において「建築物」とは建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第一号に定める建築物を、「建築」とは同条第十三号に定める建築をいう。


11 この法律において「特定工作物」とは、コンクリートプラントその他周辺の地域の環境の悪化をもたらすおそれがある工作物で政令で定めるもの(以下「第一種特定工作物」という。)又はゴルフコースその他大規模な工作物で政令で定めるもの(以下「第二種特定工作物」という。)をいう。


12 この法律において「開発行為」とは、主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行なう土地の区画形質の変更をいう。


13 この法律において「開発区域」とは、開発行為をする土地の区域をいう。


14 この法律において「公共施設」とは、道路、公園その他政令で定める公共の用に供する施設をいう。


15 この法律において「都市計画事業」とは、この法律で定めるところにより第五十九条の規定による認可又は承認を受けて行なわれる都市計画施設の整備に関する事業及び市街地開発事業をいう。


16 この法律において「施行者」とは、都市計画事業を施行する者をいう。

 

第五条(都市計画区域)


(都市計画区域)
第五条 都道府県は、市又は人口、就業者数その他の事項が政令で定める要件に該当する町村の中心の市街地を含み、かつ、自然的及び社会的条件並びに人口、土地利用、交通量その他国土交通省令で定める事項に関する現況及び推移を勘案して、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域を都市計画区域として指定するものとする。この場合において、必要があるときは、当該市町村の区域外にわたり、都市計画区域を指定することができる。


2 都道府県は、前項の規定によるもののほか、首都圏整備法(昭和三十一年法律第八十三号)による都市開発区域、近畿圏整備法(昭和三十八年法律第百二十九号)による都市開発区域、中部圏開発整備法(昭和四十一年法律第百二号)による都市開発区域その他新たに住居都市、工業都市その他の都市として開発し、及び保全する必要がある区域を都市計画区域として指定するものとする。


3 都道府県は、前二項の規定により都市計画区域を指定しようとするときは、あらかじめ、関係市町村及び都道府県都市計画審議会の意見を聴くとともに、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣に協議し、その同意を得なければならない。


4 二以上の都府県の区域にわたる都市計画区域は、第一項及び第二項の規定にかかわらず、国土交通大臣が、あらかじめ、関係都府県の意見を聴いて指定するものとする。この場合において、関係都府県が意見を述べようとするときは、あらかじめ、関係市町村及び都道府県都市計画審議会の意見を聴かなければならない。


5 都市計画区域の指定は、国土交通省令で定めるところにより、公告することによつて行なう。


6 前各項の規定は、都市計画区域の変更又は廃止について準用する。

 

第五条の二(準都市計画区域)


(準都市計画区域)
第五条の二 都道府県は、都市計画区域外の区域のうち、相当数の建築物その他の工作物(以下「建築物等」という。)の建築若しくは建設又はこれらの敷地の造成が現に行われ、又は行われると見込まれる区域を含み、かつ、自然的及び社会的条件並びに農業振興地域の整備に関する法律(昭和四十四年法律第五十八号)その他の法令による土地利用の規制の状況その他国土交通省令で定める事項に関する現況及び推移を勘案して、そのまま土地利用を整序し、又は環境を保全するための措置を講ずることなく放置すれば、将来における一体の都市としての整備、開発及び保全に支障が生じるおそれがあると認められる一定の区域を、準都市計画区域として指定することができる。


2 都道府県は、前項の規定により準都市計画区域を指定しようとするときは、あらかじめ、関係市町村及び都道府県都市計画審議会の意見を聴かなければならない。


3 準都市計画区域の指定は、国土交通省令で定めるところにより、公告することによつて行う。


4 前三項の規定は、準都市計画区域の変更又は廃止について準用する。


5 準都市計画区域の全部又は一部について都市計画区域が指定されたときは、当該準都市計画区域は、前項の規定にかかわらず、廃止され、又は当該都市計画区域と重複する区域以外の区域に変更されたものとみなす。

 

第六条(都市計画に関する基礎調査)


(都市計画に関する基礎調査)
第六条 都道府県は、都市計画区域について、おおむね五年ごとに、都市計画に関する基礎調査として、国土交通省令で定めるところにより、人口規模、産業分類別の就業人口の規模、市街地の面積、土地利用、交通量その他国土交通省令で定める事項に関する現況及び将来の見通しについての調査を行うものとする。


2 都道府県は、準都市計画区域について、必要があると認めるときは、都市計画に関する基礎調査として、国土交通省令で定めるところにより、土地利用その他国土交通省令で定める事項に関する現況及び将来の見通しについての調査を行うものとする。


3 都道府県は、前二項の規定による基礎調査を行うため必要があると認めるときは、関係市町村に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができる。


4 都道府県は、第一項又は第二項の規定による基礎調査の結果を、国土交通省令で定めるところにより、関係市町村長に通知しなければならない。


5 国土交通大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、都道府県に対し、第一項又は第二項の規定による基礎調査の結果について必要な報告を求めることができる。

 

第二章 都市計画
第一節 都市計画の内容

 

第六条の二(都市計画区域の整備、開発及び保全の方針)


(都市計画区域の整備、開発及び保全の方針)
第六条の二 都市計画区域については、都市計画に、当該都市計画区域の整備、開発及び保全の方針を定めるものとする。


2 都市計画区域の整備、開発及び保全の方針には、第一号に掲げる事項を定めるものとするとともに、第二号及び第三号に掲げる事項を定めるよう努めるものとする。

一 次条第一項に規定する区域区分の決定の有無及び当該区域区分を定めるときはその方針

二 都市計画の目標

三 第一号に掲げるもののほか、土地利用、都市施設の整備及び市街地開発事業に関する主要な都市計画の決定の方針


3 都市計画区域について定められる都市計画(第十一条第一項後段の規定により都市計画区域外において定められる都市施設(以下「区域外都市施設」という。)に関するものを含む。)は、当該都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に即したものでなければならない。

 

第七条(区域区分)


(区域区分)
第七条 都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、都市計画に、市街化区域と市街化調整区域との区分(以下「区域区分」という。)を定めることができる。ただし、次に掲げる都市計画区域については、区域区分を定めるものとする。

一 次に掲げる土地の区域の全部又は一部を含む都市計画区域

イ 首都圏整備法第二条第三項に規定する既成市街地又は同条第四項に規定する近郊整備地帯

ロ 近畿圏整備法第二条第三項に規定する既成都市区域又は同条第四項に規定する近郊整備区域

ハ 中部圏開発整備法第二条第三項に規定する都市整備区域

二 前号に掲げるもののほか、大都市に係る都市計画区域として政令で定めるもの


2 市街化区域は、すでに市街地を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とする。


3 市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域とする。

 

第七条の二(都市再開発方針等)


(都市再開発方針等)
第七条の二 都市計画区域については、都市計画に、次に掲げる方針(以下「都市再開発方針等」という。)を定めることができる。

一 都市再開発法(昭和四十四年法律第三十八号)第二条の三第一項又は第二項の規定による都市再開発の方針

二 大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法(昭和五十年法律第六十七号)第四条第一項の規定による住宅市街地の開発整備の方針

三 地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律(平成四年法律第七十六号)第三十条の規定による拠点業務市街地の開発整備の方針

四 密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律(平成九年法律第四十九号。以下「密集市街地整備法」という。)第三条第一項の規定による防災街区整備方針


2 都市計画区域について定められる都市計画(区域外都市施設に関するものを含む。)は、都市再開発方針等に即したものでなければならない。

 

第八条(地域地区)


(地域地区)
第八条 都市計画区域については、都市計画に、次に掲げる地域、地区又は街区を定めることができる。

一 第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、田園住居地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域、工業地域又は工業専用地域(以下「用途地域」と総称する。)

二 特別用途地区

二の二 特定用途制限地域

二の三 特例容積率適用地区

二の四 高層住居誘導地区

三 高度地区又は高度利用地区

四 特定街区

四の二 都市再生特別措置法(平成十四年法律第二十二号)第三十六条第一項の規定による都市再生特別地区、同法第八十九条の規定による居住調整地域又は同法第百九条第一項の規定による特定用途誘導地区

五 防火地域又は準防火地域

五の二 密集市街地整備法第三十一条第一項の規定による特定防災街区整備地区

六 景観法(平成十六年法律第百十号)第六十一条第一項の規定による景観地区

七 風致地区

八 駐車場法(昭和三十二年法律第百六号)第三条第一項の規定による駐車場整備地区

九 臨港地区

十 古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法(昭和四十一年法律第一号)第六条第一項の規定による歴史的風土特別保存地区

十一 明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法(昭和五十五年法律第六十号)第三条第一項の規定による第一種歴史的風土保存地区又は第二種歴史的風土保存地区

十二 都市緑地法(昭和四十八年法律第七十二号)第五条の規定による緑地保全地域、同法第十二条の規定による特別緑地保全地区又は同法第三十四条第一項の規定による緑化地域

十三 流通業務市街地の整備に関する法律(昭和四十一年法律第百十号)第四条第一項の規定による流通業務地区

十四 生産緑地法(昭和四十九年法律第六十八号)第三条第一項の規定による生産緑地地区

十五 文化財保護法(昭和二十五年法律第二百十四号)第百四十三条第一項の規定による伝統的建造物群保存地区

十六 特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法(昭和五十三年法律第二十六号)第四条第一項の規定による航空機騒音障害防止地区又は航空機騒音障害防止特別地区


2 準都市計画区域については、都市計画に、前項第一号から第二号の二まで、第三号(高度地区に係る部分に限る。)、第六号、第七号、第十二号(都市緑地法第五条の規定による緑地保全地域に係る部分に限る。)又は第十五号に掲げる地域又は地区を定めることができる。


3 地域地区については、都市計画に、第一号及び第二号に掲げる事項を定めるものとするとともに、第三号に掲げる事項を定めるよう努めるものとする。

一 地域地区の種類(特別用途地区にあつては、その指定により実現を図るべき特別の目的を明らかにした特別用途地区の種類)、位置及び区域

二 次に掲げる地域地区については、それぞれ次に定める事項

イ 用途地域 建築基準法第五十二条第一項第一号から第四号までに規定する建築物の容積率(延べ面積の敷地面積に対する割合をいう。以下同じ。)並びに同法第五十三条の二第一項及び第二項に規定する建築物の敷地面積の最低限度(建築物の敷地面積の最低限度にあつては、当該地域における市街地の環境を確保するため必要な場合に限る。)

ロ 第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は田園住居地域 建築基準法第五十三条第一項第一号に規定する建築物の建蔽率(建築面積の敷地面積に対する割合をいう。以下同じ。)、同法第五十四条に規定する外壁の後退距離の限度(低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため必要な場合に限る。)及び同法第五十五条第一項に規定する建築物の高さの限度

ハ 第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域、準工業地域、工業地域又は工業専用地域 建築基準法第五十三条第一項第一号から第三号まで又は第五号に規定する建築物の建蔽率

ニ 特定用途制限地域 制限すべき特定の建築物等の用途の概要

ホ 特例容積率適用地区 建築物の高さの最高限度(当該地区における市街地の環境を確保するために必要な場合に限る。)

ヘ 高層住居誘導地区 建築基準法第五十二条第一項第五号に規定する建築物の容積率、建築物の建蔽率の最高限度(当該地区における市街地の環境を確保するため必要な場合に限る。次条第十七項において同じ。)及び建築物の敷地面積の最低限度(当該地区における市街地の環境を確保するため必要な場合に限る。次条第十七項において同じ。)

ト 高度地区 建築物の高さの最高限度又は最低限度(準都市計画区域内にあつては、建築物の高さの最高限度。次条第十八項において同じ。)

チ 高度利用地区 建築物の容積率の最高限度及び最低限度、建築物の建蔽率の最高限度、建築物の建築面積の最低限度並びに壁面の位置の制限(壁面の位置の制限にあつては、敷地内に道路(都市計画において定められた計画道路を含む。以下この号において同じ。)に接して有効な空間を確保して市街地の環境の向上を図るため必要な場合における当該道路に面する壁面の位置に限る。次条第十九項において同じ。)

リ 特定街区 建築物の容積率並びに建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限

三 面積その他の政令で定める事項


4 都市再生特別地区、特定用途誘導地区、特定防災街区整備地区、景観地区及び緑化地域について都市計画に定めるべき事項は、前項第一号及び第三号に掲げるもののほか、別に法律で定める。

 

第九条


第九条 第一種低層住居専用地域は、低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域とする。


2 第二種低層住居専用地域は、主として低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域とする。


3 第一種中高層住居専用地域は、中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域とする。


4 第二種中高層住居専用地域は、主として中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域とする。


5 第一種住居地域は、住居の環境を保護するため定める地域とする。


6 第二種住居地域は、主として住居の環境を保護するため定める地域とする。


7 準住居地域は、道路の沿道としての地域の特性にふさわしい業務の利便の増進を図りつつ、これと調和した住居の環境を保護するため定める地域とする。


8 田園住居地域は、農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域とする。


9 近隣商業地域は、近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するため定める地域とする。


10 商業地域は、主として商業その他の業務の利便を増進するため定める地域とする。


11 準工業地域は、主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するため定める地域とする。


12 工業地域は、主として工業の利便を増進するため定める地域とする。


13 工業専用地域は、工業の利便を増進するため定める地域とする。


14 特別用途地区は、用途地域内の一定の地区における当該地区の特性にふさわしい土地利用の増進、環境の保護等の特別の目的の実現を図るため当該用途地域の指定を補完して定める地区とする。


15 特定用途制限地域は、用途地域が定められていない土地の区域(市街化調整区域を除く。)内において、その良好な環境の形成又は保持のため当該地域の特性に応じて合理的な土地利用が行われるよう、制限すべき特定の建築物等の用途の概要を定める地域とする。


16 特例容積率適用地区は、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域又は工業地域内の適正な配置及び規模の公共施設を備えた土地の区域において、建築基準法第五十二条第一項から第九項までの規定による建築物の容積率の限度からみて未利用となつている建築物の容積の活用を促進して土地の高度利用を図るため定める地区とする。


17 高層住居誘導地区は、住居と住居以外の用途とを適正に配分し、利便性の高い高層住宅の建設を誘導するため、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域又は準工業地域でこれらの地域に関する都市計画において建築基準法第五十二条第一項第二号に規定する建築物の容積率が十分の四十又は十分の五十と定められたものの内において、建築物の容積率の最高限度、建築物の建蔽率の最高限度及び建築物の敷地面積の最低限度を定める地区とする。


18 高度地区は、用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区とする。


19 高度利用地区は、用途地域内の市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため、建築物の容積率の最高限度及び最低限度、建築物の建蔽率の最高限度、建築物の建築面積の最低限度並びに壁面の位置の制限を定める地区とする。


20 特定街区は、市街地の整備改善を図るため街区の整備又は造成が行われる地区について、その街区内における建築物の容積率並びに建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定める街区とする。


21 防火地域又は準防火地域は、市街地における火災の危険を防除するため定める地域とする。


22 風致地区は、都市の風致を維持するため定める地区とする。


23 臨港地区は、港湾を管理運営するため定める地区とする。

 

第十条


第十条 地域地区内における建築物その他の工作物に関する制限については、この法律に特に定めるもののほか、別に法律で定める。

 

第十条の二(促進区域)


(促進区域)
第十条の二 都市計画区域については、都市計画に、次に掲げる区域を定めることができる。

一 都市再開発法第七条第一項の規定による市街地再開発促進区域

二 大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法第五条第一項の規定による土地区画整理促進区域

三 大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法第二十四条第一項の規定による住宅街区整備促進区域

四 地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律第十九条第一項の規定による拠点業務市街地整備土地区画整理促進区域


2 促進区域については、都市計画に、促進区域の種類、名称、位置及び区域のほか、別に法律で定める事項を定めるものとするとともに、区域の面積その他の政令で定める事項を定めるよう努めるものとする。


3 促進区域内における建築物の建築その他の行為に関する制限については、別に法律で定める。

 

第十条の三(遊休土地転換利用促進地区)


(遊休土地転換利用促進地区)
第十条の三 都市計画区域については、都市計画に、次に掲げる条件に該当する土地の区域について、遊休土地転換利用促進地区を定めることができる。

一 当該区域内の土地が、相当期間にわたり住宅の用、事業の用に供する施設の用その他の用途に供されていないことその他の政令で定める要件に該当していること。

二 当該区域内の土地が前号の要件に該当していることが、当該区域及びその周辺の地域における計画的な土地利用の増進を図る上で著しく支障となつていること。

三 当該区域内の土地の有効かつ適切な利用を促進することが、当該都市の機能の増進に寄与すること。

四 おおむね五千平方メートル以上の規模の区域であること。

五 当該区域が市街化区域内にあること。


2 遊休土地転換利用促進地区については、都市計画に、名称、位置及び区域を定めるものとするとともに、区域の面積その他の政令で定める事項を定めるよう努めるものとする。

 

第十条の四(被災市街地復興推進地域)


(被災市街地復興推進地域)
第十条の四 都市計画区域については、都市計画に、被災市街地復興特別措置法(平成七年法律第十四号)第五条第一項の規定による被災市街地復興推進地域を定めることができる。


2 被災市街地復興推進地域については、都市計画に、名称、位置及び区域のほか、別に法律で定める事項を定めるものとするとともに、区域の面積その他の政令で定める事項を定めるよう努めるものとする。


3 被災市街地復興推進地域内における建築物の建築その他の行為に関する制限については、別に法律で定める。

 

第十一条(都市施設)


(都市施設)
第十一条 都市計画区域については、都市計画に、次に掲げる施設を定めることができる。この場合において、特に必要があるときは、当該都市計画区域外においても、これらの施設を定めることができる。

一 道路、都市高速鉄道、駐車場、自動車ターミナルその他の交通施設

二 公園、緑地、広場、墓園その他の公共空地

三 水道、電気供給施設、ガス供給施設、下水道、汚物処理場、ごみ焼却場その他の供給施設又は処理施設

四 河川、運河その他の水路

五 学校、図書館、研究施設その他の教育文化施設

六 病院、保育所その他の医療施設又は社会福祉施設

七 市場、と畜場又は火葬場

八 一団地の住宅施設(一団地における五十戸以上の集団住宅及びこれらに附帯する通路その他の施設をいう。)

九 一団地の官公庁施設(一団地の国家機関又は地方公共団体の建築物及びこれらに附帯する通路その他の施設をいう。)

十 流通業務団地

十一 一団地の津波防災拠点市街地形成施設(津波防災地域づくりに関する法律(平成二十三年法律第百二十三号)第二条第十五項に規定する一団地の津波防災拠点市街地形成施設をいう。)

十二 一団地の復興再生拠点市街地形成施設(福島復興再生特別措置法(平成二十四年法律第二十五号)第三十二条第一項に規定する一団地の復興再生拠点市街地形成施設をいう。)

十三 一団地の復興拠点市街地形成施設(大規模災害からの復興に関する法律(平成二十五年法律第五十五号)第二条第八号に規定する一団地の復興拠点市街地形成施設をいう。)

十四 その他政令で定める施設


2 都市施設については、都市計画に、都市施設の種類、名称、位置及び区域を定めるものとするとともに、面積その他の政令で定める事項を定めるよう努めるものとする。


3 道路、都市高速鉄道、河川その他の政令で定める都市施設については、前項に規定するもののほか、適正かつ合理的な土地利用を図るため必要があるときは、当該都市施設の区域の地下又は空間について、当該都市施設を整備する立体的な範囲を都市計画に定めることができる。この場合において、地下に当該立体的な範囲を定めるときは、併せて当該立体的な範囲からの離隔距離の最小限度及び載荷重の最大限度(当該離隔距離に応じて定めるものを含む。)を定めることができる。


4 密集市街地整備法第三十条に規定する防災都市施設に係る都市施設、都市再生特別措置法第十九条の四の規定により付議して定める都市計画に係る都市施設及び同法第五十一条第一項の規定により決定又は変更をする都市計画に係る都市施設、都市鉄道等利便増進法(平成十七年法律第四十一号)第十九条の規定により付議して定める都市計画に係る都市施設、流通業務団地、一団地の津波防災拠点市街地形成施設、一団地の復興再生拠点市街地形成施設並びに一団地の復興拠点市街地形成施設について都市計画に定めるべき事項は、この法律に定めるもののほか、別に法律で定める。


5 次に掲げる都市施設については、第十二条の三第一項の規定により定められる場合を除き、第一号又は第二号に掲げる都市施設にあつては国の機関又は地方公共団体のうちから、第三号に掲げる都市施設にあつては流通業務市街地の整備に関する法律第十条に規定する者のうちから、当該都市施設に関する都市計画事業の施行予定者を都市計画に定めることができる。

一 区域の面積が二十ヘクタール以上の一団地の住宅施設

二 一団地の官公庁施設

三 流通業務団地


6 前項の規定により施行予定者が定められた都市施設に関する都市計画は、これを変更して施行予定者を定めないものとすることができない。

 

第十二条(市街地開発事業)


(市街地開発事業)
第十二条 都市計画区域については、都市計画に、次に掲げる事業を定めることができる。

一 土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)による土地区画整理事業

二 新住宅市街地開発法(昭和三十八年法律第百三十四号)による新住宅市街地開発事業

三 首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律(昭和三十三年法律第九十八号)による工業団地造成事業又は近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律(昭和三十九年法律第百四十五号)による工業団地造成事業

四 都市再開発法による市街地再開発事業

五 新都市基盤整備法(昭和四十七年法律第八十六号)による新都市基盤整備事業

六 大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法による住宅街区整備事業

七 密集市街地整備法による防災街区整備事業


2 市街地開発事業については、都市計画に、市街地開発事業の種類、名称及び施行区域を定めるものとするとともに、施行区域の面積その他の政令で定める事項を定めるよう努めるものとする。


3 土地区画整理事業については、前項に定めるもののほか、公共施設の配置及び宅地の整備に関する事項を都市計画に定めるものとする。


4 市街地開発事業について都市計画に定めるべき事項は、この法律に定めるもののほか、別に法律で定める。


5 第一項第二号、第三号又は第五号に掲げる市街地開発事業については、第十二条の三第一項の規定により定められる場合を除き、これらの事業に関する法律(新住宅市街地開発法第四十五条第一項を除く。)において施行者として定められている者のうちから、当該市街地開発事業の施行予定者を都市計画に定めることができる。


6 前項の規定により施行予定者が定められた市街地開発事業に関する都市計画は、これを変更して施行予定者を定めないものとすることができない。

 

第十二条の二(市街地開発事業等予定区域)


(市街地開発事業等予定区域)
第十二条の二 都市計画区域については、都市計画に、次に掲げる予定区域を定めることができる。

一 新住宅市街地開発事業の予定区域

二 工業団地造成事業の予定区域

三 新都市基盤整備事業の予定区域

四 区域の面積が二十ヘクタール以上の一団地の住宅施設の予定区域

五 一団地の官公庁施設の予定区域

六 流通業務団地の予定区域


2 市街地開発事業等予定区域については、都市計画に、市街地開発事業等予定区域の種類、名称、区域、施行予定者を定めるものとするとともに、区域の面積その他の政令で定める事項を定めるよう努めるものとする。


3 施行予定者は、第一項第一号から第三号まで又は第六号に掲げる予定区域にあつてはこれらの事業又は施設に関する法律(新住宅市街地開発法第四十五条第一項を除く。)において施行者として定められている者のうちから、第一項第四号又は第五号に掲げる予定区域にあつては国の機関又は地方公共団体のうちから定めるものとする。


4 市街地開発事業等予定区域に関する都市計画が定められた場合においては、当該都市計画についての第二十条第一項の規定による告示の日から起算して三年以内に、当該市街地開発事業等予定区域に係る市街地開発事業又は都市施設に関する都市計画を定めなければならない。


5 前項の期間内に、市街地開発事業等予定区域に係る市街地開発事業又は都市施設に関する都市計画が定められたときは当該都市計画についての第二十条第一項の規定による告示の日の翌日から起算して十日を経過した日から、その都市計画が定められなかつたときは前項の期間満了の日の翌日から、将来に向かつて、当該市街地開発事業等予定区域に関する都市計画は、その効力を失う。

 

第十二条の三(市街地開発事業等予定区域に係る市街地開発事業又は都市施設に関する都市計画に定める事項)


(市街地開発事業等予定区域に係る市街地開発事業又は都市施設に関する都市計画に定める事項)
第十二条の三 市街地開発事業等予定区域に係る市街地開発事業又は都市施設に関する都市計画には、施行予定者をも定めるものとする。


2 前項の都市計画に定める施行区域又は区域及び施行予定者は、当該市街地開発事業等予定区域に関する都市計画に定められた区域及び施行予定者でなければならない。

 

第十二条の四(地区計画等)


(地区計画等)
第十二条の四 都市計画区域については、都市計画に、次に掲げる計画を定めることができる。

一 地区計画

二 密集市街地整備法第三十二条第一項の規定による防災街区整備地区計画

三 地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(平成二十年法律第四十号)第三十一条第一項の規定による歴史的風致維持向上地区計画

四 幹線道路の沿道の整備に関する法律(昭和五十五年法律第三十四号)第九条第一項の規定による沿道地区計画

五 集落地域整備法(昭和六十二年法律第六十三号)第五条第一項の規定による集落地区計画


2 地区計画等については、都市計画に、地区計画等の種類、名称、位置及び区域を定めるものとするとともに、区域の面積その他の政令で定める事項を定めるよう努めるものとする。

 

第十二条の五(地区計画)


(地区計画)
第十二条の五 地区計画は、建築物の建築形態、公共施設その他の施設の配置等からみて、一体としてそれぞれの区域の特性にふさわしい態様を備えた良好な環境の各街区を整備し、開発し、及び保全するための計画とし、次の各号のいずれかに該当する土地の区域について定めるものとする。

一 用途地域が定められている土地の区域

二 用途地域が定められていない土地の区域のうち次のいずれかに該当するもの

イ 住宅市街地の開発その他建築物若しくはその敷地の整備に関する事業が行われる、又は行われた土地の区域

ロ 建築物の建築又はその敷地の造成が無秩序に行われ、又は行われると見込まれる一定の土地の区域で、公共施設の整備の状況、土地利用の動向等からみて不良な街区の環境が形成されるおそれがあるもの

ハ 健全な住宅市街地における良好な居住環境その他優れた街区の環境が形成されている土地の区域


2 地区計画については、前条第二項に定めるもののほか、都市計画に、第一号に掲げる事項を定めるものとするとともに、第二号及び第三号に掲げる事項を定めるよう努めるものとする。

一 主として街区内の居住者等の利用に供される道路、公園その他の政令で定める施設(以下「地区施設」という。)及び建築物等の整備並びに土地の利用に関する計画(以下「地区整備計画」という。)

二 当該地区計画の目標

三 当該区域の整備、開発及び保全に関する方針


3 次に掲げる条件に該当する土地の区域における地区計画については、土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の増進とを図るため、一体的かつ総合的な市街地の再開発又は開発整備を実施すべき区域(以下「再開発等促進区」という。)を都市計画に定めることができる。

一 現に土地の利用状況が著しく変化しつつあり、又は著しく変化することが確実であると見込まれる土地の区域であること。

二 土地の合理的かつ健全な高度利用を図るため、適正な配置及び規模の公共施設を整備する必要がある土地の区域であること。

三 当該区域内の土地の高度利用を図ることが、当該都市の機能の増進に貢献することとなる土地の区域であること。

四 用途地域が定められている土地の区域であること。


4 次に掲げる条件に該当する土地の区域における地区計画については、劇場、店舗、飲食店その他これらに類する用途に供する大規模な建築物(以下「特定大規模建築物」という。)の整備による商業その他の業務の利便の増進を図るため、一体的かつ総合的な市街地の開発整備を実施すべき区域(以下「開発整備促進区」という。)を都市計画に定めることができる。

一 現に土地の利用状況が著しく変化しつつあり、又は著しく変化することが確実であると見込まれる土地の区域であること。
二 特定大規模建築物の整備による商業その他の業務の利便の増進を図るため、適正な配置及び規模の公共施設を整備する必要がある土地の区域であること。

三 当該区域内において特定大規模建築物の整備による商業その他の業務の利便の増進を図ることが、当該都市の機能の増進に貢献することとなる土地の区域であること。

四 第二種住居地域、準住居地域若しくは工業地域が定められている土地の区域又は用途地域が定められていない土地の区域(市街化調整区域を除く。)であること。


5 再開発等促進区又は開発整備促進区を定める地区計画においては、第二項各号に掲げるもののほか、都市計画に、第一号に掲げる事項を定めるものとするとともに、第二号に掲げる事項を定めるよう努めるものとする。

一 道路、公園その他の政令で定める施設(都市計画施設及び地区施設を除く。)の配置及び規模

二 土地利用に関する基本方針


6 再開発等促進区又は開発整備促進区を都市計画に定める際、当該再開発等促進区又は開発整備促進区について、当面建築物又はその敷地の整備と併せて整備されるべき公共施設の整備に関する事業が行われる見込みがないときその他前項第一号に規定する施設の配置及び規模を定めることができない特別の事情があるときは、当該再開発等促進区又は開発整備促進区について同号に規定する施設の配置及び規模を定めることを要しない。


7 地区整備計画においては、次に掲げる事項(市街化調整区域内において定められる地区整備計画については、建築物の容積率の最低限度、建築物の建築面積の最低限度及び建築物等の高さの最低限度を除く。)を定めることができる。

一 地区施設の配置及び規模

二 建築物等の用途の制限、建築物の容積率の最高限度又は最低限度、建築物の建蔽率の最高限度、建築物の敷地面積又は建築面積の最低限度、壁面の位置の制限、壁面後退区域(壁面の位置の制限として定められた限度の線と敷地境界線との間の土地の区域をいう。以下同じ。)における工作物の設置の制限、建築物等の高さの最高限度又は最低限度、建築物等の形態又は色彩その他の意匠の制限、建築物の緑化率(都市緑地法第三十四条第二項に規定する緑化率をいう。)の最低限度その他建築物等に関する事項で政令で定めるもの

三 現に存する樹林地、草地等で良好な居住環境を確保するため必要なものの保全に関する事項

四 前三号に掲げるもののほか、土地の利用に関する事項で政令で定めるもの


8 地区計画を都市計画に定める際、当該地区計画の区域の全部又は一部について地区整備計画を定めることができない特別の事情があるときは、当該区域の全部又は一部について地区整備計画を定めることを要しない。この場合において、地区計画の区域の一部について地区整備計画を定めるときは、当該地区計画については、地区整備計画の区域をも都市計画に定めなければならない。

 

第十二条の六(建築物の容積率の最高限度を区域の特性に応じたものと公共施設の整備状況に応じたものとに区分して定める地区整備計画)


(建築物の容積率の最高限度を区域の特性に応じたものと公共施設の整備状況に応じたものとに区分して定める地区整備計画)
第十二条の六 地区整備計画においては、適正な配置及び規模の公共施設が整備されていない土地の区域において適正かつ合理的な土地利用の促進を図るため特に必要であると認められるときは、前条第七項第二号の建築物の容積率の最高限度について次の各号に掲げるものごとに数値を区分し、第一号に掲げるものの数値を第二号に掲げるものの数値を超えるものとして定めるものとする。

一 当該地区整備計画の区域の特性(再開発等促進区及び開発整備促進区にあつては、土地利用に関する基本方針に従つて土地利用が変化した後の区域の特性)に応じたもの

二 当該地区整備計画の区域内の公共施設の整備の状況に応じたもの

 

第十二条の七(区域を区分して建築物の容積を適正に配分する地区整備計画)


(区域を区分して建築物の容積を適正に配分する地区整備計画)
第十二条の七 地区整備計画(再開発等促進区及び開発整備促進区におけるものを除く。以下この条において同じ。)においては、用途地域内の適正な配置及び規模の公共施設を備えた土地の区域において建築物の容積を適正に配分することが当該地区整備計画の区域の特性に応じた合理的な土地利用の促進を図るため特に必要であると認められるときは、当該地区整備計画の区域を区分して第十二条の五第七項第二号の建築物の容積率の最高限度を定めるものとする。この場合において、当該地区整備計画の区域を区分して定められた建築物の容積率の最高限度の数値にそれぞれの数値の定められた区域の面積を乗じたものの合計は、当該地区整備計画の区域内の用途地域において定められた建築物の容積率の数値に当該数値の定められた区域の面積を乗じたものの合計を超えてはならない。

 

第十二条の八(高度利用と都市機能の更新とを図る地区整備計画)


(高度利用と都市機能の更新とを図る地区整備計画)
第十二条の八 地区整備計画(再開発等促進区及び開発整備促進区におけるものを除く。)においては、用途地域(第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域及び田園住居地域を除く。)内の適正な配置及び規模の公共施設を備えた土地の区域において、その合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため特に必要であると認められるときは、建築物の容積率の最高限度及び最低限度、建築物の建蔽率の最高限度、建築物の建築面積の最低限度並びに壁面の位置の制限(壁面の位置の制限にあつては、敷地内に道路(都市計画において定められた計画道路及び地区施設である道路を含む。以下この条において同じ。)に接して有効な空間を確保して市街地の環境の向上を図るため必要な場合における当該道路に面する壁面の位置を制限するもの(これを含む壁面の位置の制限を含む。)に限る。)を定めるものとする。

 

第十二条の九(住居と住居以外の用途とを適正に配分する地区整備計画)


(住居と住居以外の用途とを適正に配分する地区整備計画)
第十二条の九 地区整備計画(開発整備促進区におけるものを除く。以下この条において同じ。)においては、住居と住居以外の用途とを適正に配分することが当該地区整備計画の区域の特性(再開発等促進区にあつては、土地利用に関する基本方針に従つて土地利用が変化した後の区域の特性)に応じた合理的な土地利用の促進を図るため特に必要であると認められるときは、第十二条の五第七項第二号の建築物の容積率の最高限度について次の各号に掲げるものごとに数値を区分し、第一号に掲げるものの数値を第二号に掲げるものの数値以上のものとして定めるものとする。

一 その全部又は一部を住宅の用途に供する建築物に係るもの

二 その他の建築物に係るもの

 

第十二条の十(区域の特性に応じた高さ、配列及び形態を備えた建築物の整備を誘導する地区整備計画)


(区域の特性に応じた高さ、配列及び形態を備えた建築物の整備を誘導する地区整備計画)
第十二条の十 地区整備計画においては、当該地区整備計画の区域の特性(再開発等促進区及び開発整備促進区にあつては、土地利用に関する基本方針に従つて土地利用が変化した後の区域の特性)に応じた高さ、配列及び形態を備えた建築物を整備することが合理的な土地利用の促進を図るため特に必要であると認められるときは、壁面の位置の制限(道路(都市計画において定められた計画道路及び第十二条の五第五項第一号に規定する施設又は地区施設である道路を含む。)に面する壁面の位置を制限するものを含むものに限る。)、壁面後退区域における工作物の設置の制限(当該壁面後退区域において連続的に有効な空地を確保するため必要なものを含むものに限る。)及び建築物の高さの最高限度を定めるものとする。

 

第十二条の十一(道路の上空又は路面下において建築物等の建築又は建設を行うための地区整備計画)


(道路の上空又は路面下において建築物等の建築又は建設を行うための地区整備計画)
第十二条の十一 地区整備計画においては、第十二条の五第七項に定めるもののほか、市街地の環境を確保しつつ、適正かつ合理的な土地利用の促進と都市機能の増進とを図るため、道路(都市計画において定められた計画道路を含む。)の上空又は路面下において建築物等の建築又は建設を行うことが適切であると認められるときは、当該道路の区域のうち、建築物等の敷地として併せて利用すべき区域を定めることができる。この場合においては、当該区域内における建築物等の建築又は建設の限界であつて空間又は地下について上下の範囲を定めるものをも定めなければならない。

 

第十二条の十二(適正な配置の特定大規模建築物を整備するための地区整備計画)


(適正な配置の特定大規模建築物を整備するための地区整備計画)
第十二条の十二 開発整備促進区における地区整備計画においては、第十二条の五第七項に定めるもののほか、土地利用に関する基本方針に従つて土地利用が変化した後の当該地区整備計画の区域の特性に応じた適正な配置の特定大規模建築物を整備することが合理的な土地利用の促進を図るため特に必要であると認められるときは、劇場、店舗、飲食店その他これらに類する用途のうち当該区域において誘導すべき用途及び当該誘導すべき用途に供する特定大規模建築物の敷地として利用すべき土地の区域を定めることができる。

 

第十二条の十三(防災街区整備地区計画等について都市計画に定めるべき事項)


(防災街区整備地区計画等について都市計画に定めるべき事項)
第十二条の十三 防災街区整備地区計画、歴史的風致維持向上地区計画、沿道地区計画及び集落地区計画について都市計画に定めるべき事項は、第十二条の四第二項に定めるもののほか、別に法律で定める。

 

第十三条(都市計画基準)


(都市計画基準)
第十三条 都市計画区域について定められる都市計画(区域外都市施設に関するものを含む。次項において同じ。)は、国土形成計画、首都圏整備計画、近畿圏整備計画、中部圏開発整備計画、北海道総合開発計画、沖縄振興計画その他の国土計画又は地方計画に関する法律に基づく計画(当該都市について公害防止計画が定められているときは、当該公害防止計画を含む。第三項において同じ。)及び道路、河川、鉄道、港湾、空港等の施設に関する国の計画に適合するとともに、当該都市の特質を考慮して、次に掲げるところに従つて、土地利用、都市施設の整備及び市街地開発事業に関する事項で当該都市の健全な発展と秩序ある整備を図るため必要なものを、一体的かつ総合的に定めなければならない。この場合においては、当該都市における自然的環境の整備又は保全に配慮しなければならない。

一 都市計画区域の整備、開発及び保全の方針は、当該都市の発展の動向、当該都市計画区域における人口及び産業の現状及び将来の見通し等を勘案して、当該都市計画区域を一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全することを目途として、当該方針に即して都市計画が適切に定められることとなるように定めること。

二 区域区分は、当該都市の発展の動向、当該都市計画区域における人口及び産業の将来の見通し等を勘案して、産業活動の利便と居住環境の保全との調和を図りつつ、国土の合理的利用を確保し、効率的な公共投資を行うことができるように定めること。

三 都市再開発の方針は、市街化区域内において、計画的な再開発が必要な市街地について定めること。

四 住宅市街地の開発整備の方針は、大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法第四条第一項に規定する都市計画区域について、良好な住宅市街地の開発整備が図られるように定めること。

五 拠点業務市街地の開発整備の方針は、地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律第八条第一項の同意基本計画において定められた同法第二条第二項の拠点地区に係る市街化区域について、当該同意基本計画の達成に資するように定めること。

六 防災街区整備方針は、市街化区域内において、密集市街地整備法第二条第一号の密集市街地内の各街区について同条第二号の防災街区としての整備が図られるように定めること。

七 地域地区は、土地の自然的条件及び土地利用の動向を勘案して、住居、商業、工業その他の用途を適正に配分することにより、都市機能を維持増進し、かつ、住居の環境を保護し、商業、工業等の利便を増進し、良好な景観を形成し、風致を維持し、公害を防止する等適正な都市環境を保持するように定めること。この場合において、市街化区域については、少なくとも用途地域を定めるものとし、市街化調整区域については、原則として用途地域を定めないものとする。

八 促進区域は、市街化区域又は区域区分が定められていない都市計画区域内において、主として関係権利者による市街地の計画的な整備又は開発を促進する必要があると認められる土地の区域について定めること。

九 遊休土地転換利用促進地区は、主として関係権利者による有効かつ適切な利用を促進する必要があると認められる土地の区域について定めること。

十 被災市街地復興推進地域は、大規模な火災、震災その他の災害により相当数の建築物が滅失した市街地の計画的な整備改善を推進して、その緊急かつ健全な復興を図る必要があると認められる土地の区域について定めること。

十一 都市施設は、土地利用、交通等の現状及び将来の見通しを勘案して、適切な規模で必要な位置に配置することにより、円滑な都市活動を確保し、良好な都市環境を保持するように定めること。この場合において、市街化区域及び区域区分が定められていない都市計画区域については、少なくとも道路、公園及び下水道を定めるものとし、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域及び田園住居地域については、義務教育施設をも定めるものとする。

十二 市街地開発事業は、市街化区域又は区域区分が定められていない都市計画区域内において、一体的に開発し、又は整備する必要がある土地の区域について定めること。

十三 市街地開発事業等予定区域は、市街地開発事業に係るものにあつては市街化区域又は区域区分が定められていない都市計画区域内において、一体的に開発し、又は整備する必要がある土地の区域について、都市施設に係るものにあつては当該都市施設が第十一号前段の基準に合致することとなるような土地の区域について定めること。

十四 地区計画は、公共施設の整備、建築物の建築その他の土地利用の現状及び将来の見通しを勘案し、当該区域の各街区における防災、安全、衛生等に関する機能が確保され、かつ、その良好な環境の形成又は保持のためその区域の特性に応じて合理的な土地利用が行われることを目途として、当該計画に従つて秩序ある開発行為、建築又は施設の整備が行われることとなるように定めること。この場合において、次のイからハまでに掲げる地区計画については、当該イからハまでに定めるところによること。

イ 市街化調整区域における地区計画 市街化区域における市街化の状況等を勘案して、地区計画の区域の周辺における市街化を促進することがない等当該都市計画区域における計画的な市街化を図る上で支障がないように定めること。

ロ 再開発等促進区を定める地区計画 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の増進とが図られることを目途として、一体的かつ総合的な市街地の再開発又は開発整備が実施されることとなるように定めること。この場合において、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域及び田園住居地域については、再開発等促進区の周辺の低層住宅に係る良好な住居の環境の保護に支障がないように定めること。

ハ 開発整備促進区を定める地区計画 特定大規模建築物の整備による商業その他の業務の利便の増進が図られることを目途として、一体的かつ総合的な市街地の開発整備が実施されることとなるように定めること。この場合において、第二種住居地域及び準住居地域については、開発整備促進区の周辺の住宅に係る住居の環境の保護に支障がないように定めること。

十五 防災街区整備地区計画は、当該区域の各街区が火事又は地震が発生した場合の延焼防止上及び避難上確保されるべき機能を備えるとともに、土地の合理的かつ健全な利用が図られることを目途として、一体的かつ総合的な市街地の整備が行われることとなるように定めること。

十六 歴史的風致維持向上地区計画は、地域におけるその固有の歴史及び伝統を反映した人々の活動とその活動が行われる歴史上価値の高い建造物及びその周辺の市街地とが一体となつて形成してきた良好な市街地の環境の維持及び向上並びに土地の合理的かつ健全な利用が図られるように定めること。

十七 沿道地区計画は、道路交通騒音により生ずる障害を防止するとともに、適正かつ合理的な土地利用が図られるように定めること。この場合において、沿道再開発等促進区(幹線道路の沿道の整備に関する法律第九条第三項の規定による沿道再開発等促進区をいう。以下同じ。)を定める沿道地区計画については、土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の増進とが図られることを目途として、一体的かつ総合的な市街地の再開発又は開発整備が実施されることとなるように定めることとし、そのうち第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域及び田園住居地域におけるものについては、沿道再開発等促進区の周辺の低層住宅に係る良好な住居の環境の保護に支障がないように定めること。

十八 集落地区計画は、営農条件と調和のとれた居住環境を整備するとともに、適正な土地利用が図られるように定めること。

十九 前各号の基準を適用するについては、第六条第一項の規定による都市計画に関する基礎調査の結果に基づき、かつ、政府が法律に基づき行う人口、産業、住宅、建築、交通、工場立地その他の調査の結果について配慮すること。


2 都市計画区域について定められる都市計画は、当該都市の住民が健康で文化的な都市生活を享受することができるように、住宅の建設及び居住環境の整備に関する計画を定めなければならない。


3 準都市計画区域について定められる都市計画は、第一項に規定する国土計画若しくは地方計画又は施設に関する国の計画に適合するとともに、地域の特質を考慮して、次に掲げるところに従つて、土地利用の整序又は環境の保全を図るため必要な事項を定めなければならない。この場合においては、当該地域における自然的環境の整備又は保全及び農林漁業の生産条件の整備に配慮しなければならない。

一 地域地区は、土地の自然的条件及び土地利用の動向を勘案して、住居の環境を保護し、良好な景観を形成し、風致を維持し、公害を防止する等地域の環境を適正に保持するように定めること。

二 前号の基準を適用するについては、第六条第二項の規定による都市計画に関する基礎調査の結果に基づくこと。


4 都市再開発方針等、第八条第一項第四号の二、第五号の二、第六号、第八号及び第十号から第十六号までに掲げる地域地区、促進区域、被災市街地復興推進地域、流通業務団地、一団地の津波防災拠点市街地形成施設、一団地の復興再生拠点市街地形成施設、一団地の復興拠点市街地形成施設、市街地開発事業、市街地開発事業等予定区域(第十二条の二第一項第四号及び第五号に掲げるものを除く。)、防災街区整備地区計画、歴史的風致維持向上地区計画、沿道地区計画並びに集落地区計画に関する都市計画の策定に関し必要な基準は、前三項に定めるもののほか、別に法律で定める。


5 地区計画を都市計画に定めるについて必要な基準は、第一項及び第二項に定めるもののほか、政令で定める。


6 都市計画の策定に関し必要な技術的基準は、政令で定める。

 

第十四条(都市計画の図書)


(都市計画の図書)
第十四条 都市計画は、国土交通省令で定めるところにより、総括図、計画図及び計画書によつて表示するものとする。


2 計画図及び計画書における区域区分の表示又は次に掲げる区域の表示は、土地に関し権利を有する者が、自己の権利に係る土地が区域区分により区分される市街化区域若しくは市街化調整区域のいずれの区域に含まれるか又は次に掲げる区域に含まれるかどうかを容易に判断することができるものでなければならない。

一 都市再開発の方針に定められている都市再開発法第二条の三第一項第二号又は第二項の地区の区域

二 防災街区整備方針に定められている防災再開発促進地区(密集市街地整備法第三条第一項第一号に規定する防災再開発促進地区をいう。)の区域

三 地域地区の区域

四 促進区域の区域

五 遊休土地転換利用促進地区の区域

六 被災市街地復興推進地域の区域

七 都市計画施設の区域

八 市街地開発事業の施行区域

九 市街地開発事業等予定区域の区域

十 地区計画の区域(地区計画の区域の一部について再開発等促進区若しくは開発整備促進区又は地区整備計画が定められているときは、地区計画の区域及び再開発等促進区若しくは開発整備促進区又は地区整備計画の区域)

十一 防災街区整備地区計画の区域(防災街区整備地区計画の区域について地区防災施設(密集市街地整備法第三十二条第二項第一号に規定する地区防災施設をいう。以下この号及び第三十三条第一項において同じ。)、特定建築物地区整備計画(密集市街地整備法第三十二条第二項第一号の規定による特定建築物地区整備計画をいう。以下この号及び第三十三条第一項において同じ。)又は防災街区整備地区整備計画(密集市街地整備法第三十二条第二項第二号の規定による防災街区整備地区整備計画をいう。以下この号及び第三十三条第一項において同じ。)が定められているときは、防災街区整備地区計画の区域及び地区防災施設の区域、特定建築物地区整備計画の区域又は防災街区整備地区整備計画の区域)

十二 歴史的風致維持向上地区計画の区域(歴史的風致維持向上地区計画の区域の一部について地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律第三十一条第三項第三号に規定する土地の区域又は歴史的風致維持向上地区整備計画(同条第二項第一号の規定による歴史的風致維持向上地区整備計画をいう。以下この号及び第三十三条第一項において同じ。)が定められているときは、歴史的風致維持向上地区計画の区域及び当該定められた土地の区域又は歴史的風致維持向上地区整備計画の区域)

十三 沿道地区計画の区域(沿道地区計画の区域の一部について沿道再開発等促進区又は沿道地区整備計画(幹線道路の沿道の整備に関する法律第九条第二項第一号に掲げる沿道地区整備計画をいう。以下同じ。)が定められているときは、沿道地区計画の区域及び沿道再開発等促進区又は沿道地区整備計画の区域)

十四 集落地区計画の区域(集落地区計画の区域の一部について集落地区整備計画(集落地域整備法第五条第三項の規定による集落地区整備計画をいう。以下同じ。)が定められているときは、集落地区計画の区域及び集落地区整備計画の区域)


3 第十一条第三項の規定により都市計画施設の区域について都市施設を整備する立体的な範囲が定められている場合においては、計画図及び計画書における当該立体的な範囲の表示は、当該区域内において建築物の建築をしようとする者が、当該建築が、当該立体的な範囲外において行われるかどうか、同項後段の規定により当該立体的な範囲からの離隔距離の最小限度が定められているときは当該立体的な範囲から最小限度の離隔距離を確保しているかどうかを容易に判断することができるものでなければならない。

 

 

出典:e-Govウェブサイト(https://www.e-gov.go.jp
「都市計画法」(総務省)
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=343AC0000000100)を加工して作成

 




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