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マンション標準管理規約(単棟型)第2章 専有部分等の範囲 第3章 敷地及び共用部分等の共有

マンション標準管理規約第七条から第十一条までまとめています。

 

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マンション標準管理規約(単棟型)

◯◯マンション管理規約

第2章 専有部分等の範囲

第3章 敷地及び共用部分等の共有

 

 

 

 

第2章 専有部分等の範囲

 

 

第七条(専有部分の範囲)


(専有部分の範囲)
第7条 対象物件のうち区分所有権の対象となる専有部分は、住戸番号を付した住戸とする。


2 前項の専有部分を他から区分する構造物の帰属については、次のとおりとする。

一 天井、床及び壁は、躯体部分を除く部分を専有部分とする。

二 玄関扉は、錠及び内部塗装部分を専有部分とする。

三 窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含まれないものとする。


3 第1項又は前項の専有部分の専用に供される設備のうち共用部分内にある部分以外のものは、専有部分とする。

 

コメント

1 専有部分として倉庫又は車庫を設けるときは、「倉庫番号を付した倉庫」又は「車庫番号を付した車庫」を加える。また、すべての住戸に倉庫又は車庫が附属しているのではない場合は、管理組合と特定の者との使用契約により使用させることとする。


2 利用制限を付すべき部分及び複数の住戸によって利用される部分を共用部分とし、その他の部分を専有部分とした。この区分は必ずしも費用の負担関係と連動するものではない。利用制限の具体的内容は、建物の部位によって異なるが、外観を構成する部分については加工等外観を変更する行為を禁止し、主要構造部につい ては構造的変更を禁止する趣旨である。

 

標準管理規約21条1項ただし書で、共用部分であっても、バルコニー、玄関扉、窓枠、窓ガラス等の専用使用部分の通常の使用に伴う保存行為に要する費用は、専用使用権を有する者が負担することとしている。


3 第1項は、区分所有権の対象となる専有部分を住戸部分に限定したが、 この境界について疑義を生じることが多いので第2項で限界を明らかにしたものである。


4 雨戸又は網戸がある場合は、第2項第三号に追加する。


(第3項関係)
5 「専有部分の専用に供される」か否かは、設備機能に着目して決定する。

 

以上のような考え方から、給排水設備について専有部分と共用部分はおおむね次のように区分される。

 

給湯器ボイラー等

メーターボックス内にあっても、これらの設備は共用部分から除かれて専有部分とされる。

 

給水管

本管から各住戸メーターを含む部分を共用部分、そこから先は専有部分。

 

雑排水管及び汚水管

パイプスペース内にあっても、立管及びそこから枝分かれした菅との継手までを共有部分、そこから先の枝管は専有部分。

 

専有部分でも共同管理が適当なことがある

区分所有法30条1項は「建物又はその敷地若しくは附属施設の管理又は将に関する区分所有者相互間の事項は、この法律に定めるもののほか、規約で定めることができる。」と定めている。

したがって、専有部分の管理に関しても、例えば専有部分に属する配管等についても定期的に共同で点検又は補修を行う等、共同の管理をすることが効率的なものについては、規約で定めることができるとされている。

そこで標準管理規約では、21条2項で専有部分であっても、共用部分と構造上一体となった部分の管理については、管理組合が共用部分と一体として管理することができるとしている。

 

 

 

第八条(共用部分の範囲)

 

(共用部分の範囲)
第8条 対象物件のうち共用部分の範囲は、別表第2に掲げるとおりとする。

 

管理をめぐるトラブルを防止するためには、標準管理規約の規定を参考にしながら、各マンションの具体的な事情に応じて、建物のある部分が、専有部分なのか共用部分なのかを規約で明確に規定したおくことが大事で、必要に応じて図面を添付することが望ましい。また、規約共用部分については、その旨を登記しておくことが望まれる。

 

排水管が専有部分なのか共用部分なのかが問題となった事件で、床下コンクリートスラブと階下天井板との間の空間に設置された階上の居住者専用の排水管は、その構造及び設置場所に照らし、専有部分に属さない建物の附属物に当たり、区分所有者全員の共有に属する共用部分に当たるとした判例がある(最判平12・3・21判時1715号20頁)。

 


第3章 敷地及び共用部分等の共有

 

 

第九条(共有)


(共有)
第9条 対象物件のうち敷地及び共用部分等は、区分所有者の共有とする。

 

敷地及び共用部分等が分割されると権利関係が非常に複雑になるし、分割を認めるべき合理性もないので、分割請求はできないものとしている。

 

第十条(共有持分)


(共有持分)
第10条 各区分所有者の共有持分は、別表第3に掲げるとおりとする。

 

コメント

1 共有持分の割合については、専有部分の床面積の割合によることとする。ただし、敷地については、公正証書によりその割合が定まっている場合、 それに合わせる必要がある。登記簿に記載されている面積は、内のり計算によるが、共有持分の割合の基準となる面積は、壁心計算(界壁の中心線で囲まれた部分の面積を算出する方法をいう。)によるものとする。

 

民間分譲会社がマンションを販売する場合、マンションの完成前に売買契約が締結されるのが一般的であり、販売時点では専有部分の面積は内のり計算では正確に算出することができないためは通常、壁芯計算で算出されたあることを考慮したものである。


2 敷地及び附属施設の共有持分は、規約で定まるものではなく、分譲契約等によって定まるものであが、本条に確認的に規定したものである。なお、共用部分の共有持分は規約で定まるものである。

 

実際のマンションの分譲に際しては、敷地及び附属施設についても、区分所有者全員の共有とした上で、その共有持分も、各専有部分の床面積の割合によって算出するのが通常であると思われる。

 

 

第十一条(分割請求及び単独処分の禁止)

 

(分割請求及び単独処分の禁止)
第11条 区分所有者は、敷地又は共用部分等の分割を請求することはできない。


2 区分所有者は、専有部分と敷地及び共用部分等の共有持分とを分離して譲渡、抵当権の設定等の処分をしてはならない。

 

コメント

1 住戸を他の区分所有者又は第三者に貸与することは本条の禁止に当たらない。


2 倉庫又は車庫も専有部分となっているときは、倉庫(車庫)のみを他の区分所有者に譲渡する場合を除き、住戸と倉庫(車庫)とを分離し、又は専有部分と敷地及び共用部分等の共有持分とを分離して譲渡、抵当権の設定等の処分をしてはならない旨を規定する。

 

他の区分所有者以外の者への譲渡を認めないこととしたのは、倉庫(車庫)のみを所有する区分所有者出現するような事態を避けるためである。

 

 

出典:国土交通省ホームページ (http://www.mlit.go.jp/) 
「標準管理規約(単棟型)及び同コメント (PDF)(最終改正 平成29年8月29日 国住マ第33号)」(国土交通省) (http://www.mlit.go.jp/common/001202416.pdf)を加工して作成

 

参考文献

公益財団法人 マンション管理センター.平成30年度版 マンション管理の知識.(株)住宅新報出版,2018,978p

高橋文雄 .2018年度版 これだけ!マンション管理士 試験対策ノート.(株)建築資料研究社,2018,513p